日本車メーカーの努力

日本車メーカーの努力が世界を変える


ヨーロッパに大きく先行されていたダウンサイジングターボながら、大きな弱点を持っていた。

 

キチンと動力性能を発揮させようとしたらハイオクを使わなくちゃいけなかったのだ。

 

ホンダのダウンサイジングターボ 

 

もちろんレギュラーでもタウンスピードで丁寧に走っているかぎり燃費の低下などないけれど、元気よく走ろうとすると、主にレスポンスが厳しくなってしまう。

 

アクセル深く踏んだ際、点火時期を遅らせるため、パワーを抑えてしまう。

 

フォードはエクスプローラーにレギュラー仕様のダウンサイジングターボを出しているが、こいつは始めからレスポンスが悪く、一世代前の日本製ターボというイメージ。

 

燃費もイマイチ。

 

しかしホンダが開発した3種類の新世代のダウンサイジングターボはその弱点を克服した!

 

直噴2L直4VTECターボと直噴1.5L直4ターボ、直噴1L直3ターボの3種類あるのだが驚くべき実力だった。

 

2L直4ターボはシビックタイプRに積まれ、ニュルブルクリンクでのFF最速を目指していた。

 

計測タイムはNSXタイプRと同等の7分56秒という実力を見せつけた。

 

1.5L直4ターボは燃費重視タイプで180ps程度。

 

これまたバルブタイミングを工夫しており、今までのターボエンジンじゃ不可能なレスポンスを持ち、アコード級を余裕で走らせるというから驚き。

 

私が最も感心したのは1L直3ターボ。

 

バルブタイミングを変化させることにより、アクセルを踏んだ直後のトルクを盛り上げている。

 

乗るとはっきりと燃焼音が変わります。

 

といってもホンダはいまだ新しいコンセプトの可変バルブを使用している、という様な公表をしていない。

 

ホンダはレギュラー仕様でターボラグを大幅に減らす技術を導入してきたことは間違いない。

 

ガソリン事情の悪い地域でもダウンサイジングターボを投入できる。

 

本気のホンダは、世界の脅威です。

 

スズキの卓越した低燃費技術

スズキは軽自動車やコンパクトカーなどの低価格車を中心に取り扱うため、低燃費技術にも高効率で低コストの内容が多い。

 

そして同じ技術を多数の車種に採用することで、量産効果によってコストをさらに下げ、幅広い車種の燃費を向上させている。

 

その代表がエネチャージだろう。

 

電装品に電力供給するための発電を減速時に行うことで、エンジンの負荷を減らして燃費を向上させる。

 

蓄冷材を用いてエアコンの冷気を保ち、アイドリングストップ時間を長引かせる調整も施した。

 

また、燃料を噴射するインジェクターを2本設け、燃料を微粒子化して燃焼効率を高めるデュアルジェットエンジンも開発した。

 

燃焼温度を下げて圧縮比を高めるクールドEGRなども採用され、1.2LのスイフトはJC08モード燃費が26.4q/Lに実現した。

 

価格アップは装備の差異を差し引いて約10万円(減税額の違いも加味すれば実質5万円)。

 

 

第43回東京モーターショーには、直列3気筒1Lのデュアルジェットエンジンを搭載したクロスハイカーも参考出品された。

 

クールドEGRや向上したエネチャージUも使われ、JC08モード燃費は30q/Lを超えるだろう。

 

欧州の日産を支えるジューク

近年の欧州においてマーケティング的に最も世界が脅える日本車は日産ジュークではないだろうか。

 

その先駆けとしてヒットしたキャシュカイ(日本名デュアリス)の概念を進化させ、コンパクト・クロスオーバーSUVという、ライバルなきカテゴリーを確立したのが要因だ。

 

タイトかつ力感溢れるスタイルに小さなエンジン&ボディという組み合わせは、経済低迷が続くなかでも、他人と違うモデルを求めるお客の心に刺さったのだ。

 

13年イタリアでは、キャシュカイと合わせて3000台が売れる月もあった。

 

ちょっと辛口に書けば、欧州での今の日産は、この2モデルで支えられている。

 

いっぽう、蛇足となるが、技術をバックボーンにした「無敵」はトヨタが手がける手頃なハイブリッド車である。

 

なかでもヤリス(日本名ヴィッツ)ハイブリッドの価格は1万5950ユーロ(約226万円)。

 

これまで充填インフラを背景にしたLPGメタン仕様か、ディーゼルだった欧州のエコカー勢力図をジワジワ変化させつつある。

 

ついでにいうとハイブリッド車の普及で、当地では長年敬遠されてきたATも、少しずつ市民権を得はじめた。

 

意外な副次効果と言える。

 

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